ITサービス業界では、数年前から「M&A」がキーワードになってきた。

2002年以降、ITブームの収束後に受注単価が低下し、不採算案件が頻発したのは、「供給過多による過当競争」が原因──との見方があったことが、その背景。

そのため2003年度以降、ITサービス主要各社は、M&Aを経営戦略上の有力なオプションとして位置付け、中にはM&Aを織り込んだ中期経営計画を立案する企業も増えてきた。

その後、確かに局所的にはM&Aは実現した。2005年には住商情報システムと住商エレクトロニクスがM&A(合併)し、2006年は伊藤忠テクノサイエンスとCRCソリューションズ、2007年には三井情報開発とネクストコムのM&A(合併)が実現した。

ただし、全体としてはM&Aが進展したと言うにはほど遠いのが現状であろう。 一方、株式市場では「M&A」は、息の長い投資テーマである。例えば、昨年は鉄鋼業界に対する業界再編への思惑が株式市場で浮上し、株価の高騰をもたらしている。

こうした相場環境の下、ITサービス各社のマネジメントがM&Aに対して強い意欲をにじませていることを勘案すると、ITサービスセクターが「M&A」の切り口から株式市場で注目を集め、良好な株価パフォーマンスとなっても決して不思議ではない。今後の動向が注目される。